木原直哉オフィシャルブログ

プロポーカープレーヤー、木原直哉が、思ったことを書いていきます。道場やってます。https://lounge.dmm.com/detail/308/

入院

最近バタバタしてて、全然ブログ更新出来てませんでした。

 

と言うのも

3週間前、1歳になったばかりの次男が風邪を引く

→週末に自分に伝染る

→週明けに長男に伝染る

→次の週、自分が咳だけ残って、ガラガラ声(でラジオ収録w)

→治ったと思いきや、週末に次男が熱を出す

→火曜日に喘鳴がはじまる

→かかりつけ医から大病院に紹介状、からの、入院決定

 

という感じでした。

入院してくれたら、家で見てる必要がないし安心出来るからちょっと楽になるのかな、とか思っていたら・・・

 

病院「7時から22時のあいだ、基本的にずっとつきっきりでいてください」

とのこと。マジで!?

でも確かに、病院はお医者さんと看護師さんがいるけど、保育士さんやシッターさんがいるわけじゃないから、子どもの世話は誰がするの?という話になりますよね。

しかもそれぞれのベッドに寝てるから、保育園みたいにみんなで遊ぶというわけにもいかないし。

今週平日は、妻が仕事を休んでつきっきりで見てくれてます。

週末は保育園が無いので、長男が家にいます。なので、妻が長男といて、自分が土日月と病院につきっきりになる予定です。

 

因みに、次男の病気は「RSウイルス」

子どもが産まれるまで聞いたことも無かったのですが、呼吸器系に感染するウイルスで、基本的に一度かかったら免疫がつくので二回目は軽くて済むけど、一回目は結構重症化することが多く、肺炎まで発展してしまうことも多々あるそうです。殆どは2歳までにかかるので、大人は大体免疫を持ってます。

次男の保育園のクラスで流行っていて、10人中7人が相当長く休んでいる状態だった(次男は3人のうちの1人)のですが、ついに次男もノックアウト。

そして、入院した子は、なんと次男で10人中4人目!!!

こういう、重症化しやすく、一度かかったら免疫が出来る病気こそワクチンが有効なのですが、ワクチンは残念ながらまだないとのことです。

 

退院しても、すぐに保育園に行くわけにもいかないし、病児はシッターさんが対応出来ないので、しばらくこの状況が続きそうです。

とはいえ、RSウイルスは発症から4、5日目が症状のピークのようで、それは次男の場合だと昨日あたり。

今日は熱が下がって、久しぶりに食事をしたとのことです(一昨日、昨日はずっと点滴)。これから自分も病院に行きます。

 

AKQゲーム

前回のAKQJゲームの続きです。

ポットリミットのAKQゲームをやります。

こちらはKであることが何故か相手にも分かったとします。

ポットは100ドル。

今はNLHEで言うところのターンのべットアクションだとしましょう。

そこで、相手がハンドを見ずに100ドルベットしてきました。

まだリバーのアクションは残ってます。

コールすべきでしょうか、フォールドすべきでしょうか。

 

 

コールした場合のリバーを考えて見ましょう。

AKQJゲームと同様、AQ側は全てのAと、Qの半分でポットベットします。

これに対しては、K側はコールしてもフォールドしても期待値が同じです。簡単のために全部フォールドするとしましょう。

すると、K側は、Aでの全て(50%)と、Qの半分(25%)で負けて、残りの25%で勝てることになります。

つまり、75%負けて25%勝つのと同じですね。

300ドルのポットで、勝率25%だと、期待値は75ドル。

ターンの時点で100ドル払って、75ドルの期待値にしかならないので、ターンでコールしたら25ドルの損失です。

 

ん???

相手はノールックでターンをベットしているので、ターンの時点では確実に勝率50%なのに、ポットベットに対してフォールドしないといけない・・・?

そうなんです、違和感があるかも知れませんが、Qを持っている時に半分諦めるということをするだけで、ターンで相手が勝率50%と分かっていてもコールできなくなるのです。

 

「相手のハンドが分かっているとか、そんなのポーカーじゃないじゃん、こんなこと言っても意味ない」

と思うかも知れません。

でもこれはハンドが分かっているかではなく、ショウダウンした場合どちらが勝ったか負けたかを一方的に分かっているということ、で起こる現象です。

そして、それは数字の小さいドローハンド(例えば47QKssdhと落ちてて65ssを持っているとか)だと、あり得るのです。

それから、前回も今回もポットリミットだとして計算してます。

つまり、この考え方はNLHEというよりはPLOでめちゃくちゃパワーを発揮するのです。そのあたり、次回以降考察していきます。

 

AKQJゲームとポラライズ

AKQJのカードが1枚ずつあります。

強さは普通に

A>K>Q>J

です。

一人には、Kが配られ、それは相手にも分かってます。

もう一人には、AQJの3枚のうちどれかがランダムに配られます。

ポットは100ドル。これでポーカーをします。あなたはどちらを持ちたいですか?

 

 

まず、ポットベットまでしか許されて無いとします。

Kの立場からすると、ポットベットの必要勝率は33.3%

つまり、ブラフが3回中1回以上含まれていたらコールします。

逆にブラフが3回中1回以下ならフォールド。

ちょうど3回中1回ならコールでもフォールドでも良いということになります。

それをブラフする側の立場で考えてみましょう。

Aでバリューベットします。

3回中1回ブラフだと、相手はコールでもフォールドでも良いという頻度で、それより多いと全部コールされて損しますし、それより少ないと全部フォールドされて損します。つまり、3回中1回ちょうどブラフするようにします。

なので、例えばQを全て諦めて、Jを半分ブラフします。

そうするとKは、コールしてもフォールドしても期待値は同じなので、簡単のために全部フォールドするとして、

AとJの半分→AQJ側の勝ち

QとJの半分→Kの勝ち

ということになって、期待値的に勝率50%と同じになるのです。この場合は、AQJ側を持っても、K側を持ってもどちらも同じなのです。

 

もし、ダブルポットベットがオールイン金額だとしましょう。

Kの側からすると、必要勝率40%。

本物:ブラフ=3対2の時にコールでもフォールドでも良くなるので、AQJ側はそういう頻度になるようにします。

つまり、全てのAと、Jの2/3でオールインして、全てのQと、Jの1/3で諦めます。

この時、K側はフォールドでもコールでも同じになるので

AとJの2/3→AQJ側の勝ち

QとJの1/3→K側の勝ち

となります。

つまり、AQJ側は

 

  1/3  +   1/3  ×   2/3   =5/9

Aが来る確率   Jが来る確率  ブラフする頻度

 

で勝ち、同様に1/3+1/3×1/3=4/9で負けるのです。

 

つまり、ダブルポットベットが許される場合は、AQJ側の勝率は実質的に5/9、つまり55.5%と同じなのです。

逆に、本来66.6%勝っているはずのK側は、実質的に勝率44.4%と変わらない勝負をすることになるのです。

 

なぜこんなことが起こるか。

それは、難しい言い方をすると、

「K側のレンジがキャップされていて、AQJ側のレンジはポラライズされている」

からなのです。

もっと平たく言うと、

「AQJ側は自分のハンドが勝っているか負けているか分かっているけど、K側はそのハンドが勝っているか負けているかが分からない」

から起こるのです。

 

でもこれ、実際のポーカーじゃないよね?と思うかと思います。

しかし、これと同じようなことが、ドロー対メイドハンドで起こります。

ドローハンドの価値が上がるのはこれが原因なのです。

某国が交渉上手な理由

あまり政治的なことを言うアカウントじゃないのですが季節的にたまには。

 

最近、某国が非常に交渉巧者だなとすごく感じます。

ブレインが良いのか、黒電話氏自体が上手いのか。

 

でも思ったのです。交渉に失敗しても自分の地位とか立場に全く影響が無い場合、交渉を非常に上手にやりやすいんだと思うのです。

交渉も不確定不完全情報ゲームです。ポーカーと一緒ですね。

自分がベットしているお金が資産に比べて十分に小さい場合、人間はリラックスしてゲームを出来ます。そしてその結果、正しいプレーをすることが出来ます。

一方、自分のゲームが資産に比べて結構大きい時、本来の能力的には出来るはずの正しい判断ができなくなってしまいがちです。

しかも、某国のトップが心配することと言えば、戦争がともなうかどうかは別として外圧で強制的に政権交代させられるかどうかしかないけど、よほどのことが無ければ戦争までするようなモチベーションが他の国に無いことも見抜いてるのですね。

ポーカーと将棋で例えると、「と金」だらけのショートスタック、という感じでしょうか。コールして勝っても相手の利益にあまりならないやつ。

で、やりすぎない程度に自重しながら、オールインしていく感じ。それはプレーしやすいですよね。

 

一方で隣の国は、トップは不出来な内容だったら退任後なんだかんだとイチャモンをつけられてすぐに逮捕される国。なんとか上手く話をまとめたりしないと自分が逮捕されたり命のリスクがリアルにある。そんな状態で不完全情報ゲームをしてるわけです。

10万ドルしか資産がないのに、200-400PLOゲームを4万ドル出しでプレーするようなものですね。しかも途中で抜けることは許されない。

ポーカーの場合、人間はこういう時にどうなるかと言うと、まずは非常に慎重にプレーします。しかし、ある程度負けたタイミングで、どこかで突然プツンと糸が切れて、暴発します。そういうプレーヤーを少しは見てきました。

しかも、本当に強いプレーヤーならそんなゲームに最初から参加しないですよね。もっと堅実に勝てる道を選びます。そういう場に立つということ自体が、人生大逆転をかけた勝負ですから。

なので、とある国は、本当に優秀な人がトップに立つことは無く、人生の逆転をかけたそこまで優秀ではない人が、失敗したらひどい目に合うことが分かった上で不完全情報ゲームをしている。相当運が良くないと勝てる勝負ではないです。

 

そうやって事情を見ていると、なんか可哀想な気もしてきます・・・

 

PLOの勝率イメージ

最近PLOを結構やってますが、がっつりやるとやっぱり面白いですね。

 

で、複数人数でのオールインの勝率は本当に人間の感覚とずれてて面白いです。

 

A: Ad Ac 6h 2h

 

B: Qd Qc Jc Jd 

 

C: 9s 8s 7c 6d

 

この3ウエイの勝率イメージは?

 

https://gyazo.com/bd6cc8355dd8479ca6d1a0f16aadd90e

 

なんと、QQJJがベストハンドで、AAが2番手、9876が一番勝率が低い!

 

ちょっといじって、全員がシングルスートになるように、JcをJhにしてみたら・・・

https://gyazo.com/d2f1fc5c48eb8dc6b2a185ceeecf1378

3人がほぼイーブン!珍しいですね。

AI時代で伸びる職業と消える職業

これは完全にシロウトの自分の私見です。

AI時代が来るのは誰がなんと言おうと間違いないですし、それによって消える職業と伸びる職業があるというのも否定する人はいないと思います。

 

結局、どんな職業でもたくさんの人が従事しています。

そのことを考えると、伸びるか消えるかは、どの程度AI(機械)化されやすいかよりも、どの程度コピーしやすいか次第だと自分は思うのです。

そういう意味では、引越し業者のような職業はほぼ消えることがないと思います。伸びることもないけど。仮にすごい機械を作ったところで、それが1台だけでは意味がないわけで、大量生産しないといけなくて、結局コピーするのが難しいのです。

よく言われるけど、コピーしやすいという意味では、医者、税理士、弁護士などはこれから相当厳しいことになると思います。

プログラマーってどうなのかはすごく分からないです。伸びるかも知れないし、ごく一部だけ伸びて他は軒並みアウトの世界が来るかもしれません。

 

確実に伸びると言えるのは、サービス業以外では、人間のトップを決める世界でしょう。

多くの人が働かなくても世界が回るような時代、人間が溢れます。

すると、人間のトップを決める世界にたくさん参入があるはずです。

スポーツとかゲームの世界ですね。

じゃあ今のゲームのプロは得をするかというと、自分はそれもまた否定的で、スポーツと比べてAIに依る影響が大きな世界なので、競技人生が非常に短くなると思うのです。瞬間のトップの人の稼ぎは凄いことになるけど、そこから脱落していくのも早い。そして競争が激しい世界なので、トップになることも難しい。

結局、同じような人が長くトップに居続ける事ができる世界と言うのは、その世界のトップになりたいと思う人が少ない世界とも言えるわけで、ゲームの世界が伸びると言うのはその世界が厳しくなるということと近いと思います。

 

今のプロ野球選手は、引退した後に第二の職業に就きます。野球に関わり続ける人もわずかにいるけど、それ以外のことをやる人も多いです。

ゲームのプロは、今後どんどん報われる時代になると思うけど、それと同時に引退が早くなる時代になるかと思います。

ゲームのプロもスポーツのプロもコピーは出来ないけど、ゲームのプロの方がよりAIに影響されやすい世界なので、今後

「スポーツのプロだからゲームと違って競技人生が長いよね」

という時代がそれなりの可能性で来るんじゃないかと思います。今は完全に逆ですけど。

100個の金貨問題

ゲーム理論の問題で、100個の金貨を配分する問題があります。

Aさんが100個の配分を決めます。

Bさんはそれを受け入れるか、拒否するかの2択です。

受け入れたら二人ともその個数を貰ってお終い。

拒否したら二人とも貰えず終わる。

 

元の問題では、拒否した場合は、AさんもBさんも殺されてしまうとかいう設定があったりしますが、まあそんな設定は一旦なかったことにしましょう。

 

で、ゲーム理論的な最適戦略はどうなるでしょうか?という問題です。

この問題、Aさんは99個、Bさんが1個という配分に決定し、それをBさんはそれを受け入れて99対1という分配にするのがお互いの最適であると言うのがゲーム理論的な回答です。不公平だと言われようが、Bさんは拒否したら0枚、承諾したら1枚なので受け入れざるを得ない、というのです。

 

ポーカープレーヤーとしては、この問題を見たときに

「これ、1回だけじゃなくて100回やった場合、どういう風にするのが最適なんだろうか?」

とふと思ったんですね。

100回やるとき、Aさんが最初に99対1の提案をしたら、Bさんは拒否します。拒否されるとAさんは99個を失うので、もっとBさんに渡すことになるはずです。これ、まさに交渉ですよね。

最後の一回は、99対1にするとして、それまではどういう流れにするのでしょうか。

Aさん側の方が配分を決める権限があるので、若干有利でしょう。後はBさんがどの程度拒否することで有利な条件を引き出せるか。

やったことはないけど、結構面白いゲームになるんじゃないのかなと思います。

自分の感覚では60対40くらいに落ち着く気がします。それぞれの側をもってやってみたい気がします。

 

 

そして、元の問題に戻ります。

ゲーム理論的には、一回だけしかやらない前提で、99対1の配分をするのが最適とされます。しかし、それは本当に現実を近似出来ているのかな?というのが自分の感想なのです。

いや、たしかにその後一切絡みがないのなら99対1が最適なのは明らかだと思います。しかし、100回やる前提なら、99対1の提案は絶対に拒否されるわけで、確実に損をする提案です。現実世界ではその後も人間関係が続くので、単発の仕事であっても、99対1の提案って実は相当期待値を失うプレーだと思うのです。

 

現実には、100回という区切りすら存在せず、何回やるか予め教えられていない状態で複数回やる前提のこのゲームと近いですね。それを、一回だけのゲームだと思っているかのように振る舞って直近の得だけを最大化しようとしている人を結構見る気がしますし、それが合理的で、そういう人が得をする世界なのは良くないとかよく言いますが、でも実はそれはかなり期待値が損な生き方に現実世界でもなっていると自分は感じるし、60対40とか50対50を意識して生きていくことが、実は個人の利益も最大化されるんじゃないかなと思ってます。