スタッドハイの1ハンド
とあるHORSEトーナメント、残り4人です。
スタックは自分が20べットのチップリーダー、一番少ない人でも10べット以上あって、1ハンドで飛ぶようなことはない状況です。ゲームはスタッドハイ。
ドアカードは関係ないスートはちょっと覚えてないですが
自分 相手1 相手2 相手3
(XX)T (XX)9 (XX)8h (XX)9
相手2がブリングイン。
相手3がフォールド。
自分がコンプリート(1SBにべット)
相手1がフォールド。
相手2がコール。
4th
自分 相手2
(XX)T 9 (XX)8h J
相手2チェック、自分チェック。
5th
自分 相手2
(XX)T9 K (XX)8hJ 4h
自分チェック、相手2べット、自分フォールド。
自分のXXは完全に関係ない2枚、35のようなカードだったのですが、このアクションを見てどう思うでしょうか。
疑問1、4thで何でベットしないの?
疑問2、5thで何でべットしないの?
それをどういうことを考えてプレイしたのか、解説します。
まず3rdですが、9が2枚見えていて、ブリングインは8。
ここでのTはエニー2でコンプリートするところです。そして、そのことは相手の十分に承知の上です。
9が降りて、ブリングインの8がコール。
さて、ここでブリングインのプレーヤーが持っている可能性があるハンドを考えます。
大きく分けて4つ。可能性が高い順に
1,ペア
2,3枚スート
3,3枚コネクター
4,Tに対する2オーバー
4thでこちらが9、相手がJです。
相手のチェックにこちらがチェック。9は相手の8より大きなカード、しかもTとコネクトしているカード。何故打たないのか。
まず、相手のハンドの本命、ペアに対して。特に8のペアより高いカードです。
しかし、この9って、実はかなりのキーカードなのです。というのは、降りた二人が二人とも9を見せてます。
その状況で、こちらの9は、相手がペアだったときはかなりの安全カードになります。なので、ペアはプレッシャーを受けません。
次に相手が3枚ハートだった場合。
相手のJは、フラッシュドローになってませんが、こちらの9やTより大きなカードです。つまり、ペアのアウツになります。なので、イージーにコールできます。
次に相手が3枚コネクターだった場合。
9が3枚見えたので、そもそも、その組み合わせの可能性は激減しています。
(7T)8のようなハンドでも、一応4thはコールできますし。
最後に2オーバー。
これはAKQJの組み合わせです。Jはそれがヒットするカードです。
仮に(AQ)8だったとしても、Jがあれば3オーバーになるので、4thはイージーコール出来ます。
どの可能性であっても、4thのべットで大きなプレッシャーを与える事はできません。
もちろん、自分のハンドが強いなら当然ベットしますが、実は今回の自分の2枚は本当にラグだったのです。
5th。
こちらは
(XX)T9 K
一見ハイカードが落ちて、相手にプレッシャーがかけられそうに見えます。
しかし、4thでチェックしているので、相手が8のペアだった場合、プレッシャーはあまりなくイージーコール出来ます。ストレート完成も非常に薄いです。だって、JQと持っていたらべットしますから。
相手は4h。
これは、相手が3枚ハートだった場合、5thでフラドロになっています。当然絶対に降りません。
更に、相手が3枚コネクターで、(76)8のようなハンドだった場合、ガットショットが付きます。これも降りません。
(AQ)8J4のようなハンドだけ降りる可能性が少しあるかもくらいです。
つまり、一見強そうに見えるこの4th5thですが、実はこちらからは非常にブラフしづらく、相手は降りないカードなのです。
降ろせなく、こちらは(35)T9Kのような弱いハンド。チェックして、相手のベットにフォールド。実はとても自然なプレイです。
これが、降りた二人が見せていたカードが両方とも2なら、4thで9を引いた時にブラフでベットしますし、5thでのKでもう一回ベットします。そうすれば、この5thのベットはとても強烈です。ストレート完成の他に8から見たときのオーバーカードが3種類。しかも、3回コールしたら、3べット、スタックの3割位に相当します。トーナメント終盤ではかなり大きいです。
スタッドでは、降りた人のハンドはとても重要な情報ですし、自分も相手もそれを踏まえた上でプレイします。それを踏まえたら相手はどう考えてくるのかをこちらも考えてプレイしていくことが大切なのです。