そのバリューベット、バランスとれた金額ですか?
COからQJでオープンしました。すると、ボタンとBBがコール。
ボードが
AJ3 T K (フラッシュ目なし)
フロップ、ターンとチェックで回ってリバーでBBがチェック。ポットは2000点。
こちらはナッツを持っています。さて、チェックしますか、それともベットしますか?ベットするならいくらのバリューべットを打ちますか?その金額を選んだ理由も一緒に答えてください。ツイッターのアンケートも貼っておきます。
A、チェック
B、500点
C、1500点
D、3000点
COからQJでオープンしました。すると、ボタンとBBがコール。ボードが
— Naoya Kihara⛅木原直哉 (@key_poker) 2021年2月17日
AJ3 T K
と来て、フロップとターンでチェック周り。ポットは2000点。
リバーでBBがチェックに対して、こちらのQJ(ナッツ)でいくらべットしますか?
↓
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↓
このボードはQがナッツで、相手にべットされた場合、たとえAAでもブラフキャッチにしかならないハンドです。
ナッツを持っているので、怖いところは全くありません。
「ナッツを持っているから、降りれないハンドを持っている人から取れるだけ取りたいから大きくベット!」
としてしまう人がそれなりにいるのではないでしょうか。
ここで考えるべきことは、
「ベットされた側はどの程度の頻度でブラフキャッチを行くべきか」
ということです。
もし500点のべットなら、Qなしでコールする側は
500÷(2000+500+500)=1/6
つまり、6回に1回の頻度で勝っているかどうかがコールするかどうかの分岐点になります。この計算がわからない人は、こちらの記事(100円です)を参考にしてください。
同様に、1500点のベットなら、
1500÷(2000+1500+1500)=30%
ブラフが30%あればコールが正当化されます。
ベットが3000点なら、
3000÷(2000+3000+3000)=37.5%
ブラフが37.5%あればコールが正当化されるのです。
これは逆に言えば、
ブラフが37.5%よりはるかに少ないのであれば、このべットサイズはバランスが取れていない
のです。勿論、相手がトップペアを降りれないというような情報があれば別ですが、それはエクスプロイット的な概念であって、バランスが取れているかどうかとは別です。
ところで、Qが1枚でナッツのこのボードで、あなたがべットした際、持っているQの可能性としては、QQ、QJ、QT、QXs、くらいでしょうか。AQならフロップでベットしているし、KQならターンでベットしているはずです。
まあ、オフスートのQTがレイズしていない可能性とかも考えると、組み合わせの数としては30通り前後。
ポットの1.5倍のオーバーべットをするのであれば、18通りくらいのブラフの組み合わせでも同じサイズのベットをしないといけないのです。
3000点のベットをすると思った方、このボードでQ持ちの時の60%ほど、18通りもブラフしていますか?
オーバーベットを選んだ多くの人は、そんなにブラフできていないのではないかなと思います。
こういうボードで、ポットの4倍くらい打ってくる人も結構います。半分近くブラフが混ざっていないといけないのですが、相手もQを持っている可能性があるわけだし、実際Qがほぼ100%出てくるでしょう。AAを持っててもスナップフォールド出来ます。
1500点を選んだ人、14通りくらいブラフをするのだと思いますが、実際にそれくらいブラフをする人はいそうですね。完全に滑ったスーコネをブラフ側に入れたらちょうど良いバランスになりそうです。逆に、それでブラフをしていないなら、1500点も打ちすぎです。
500点を選んだ人、こういうシチュエーションでブラフがあまり出来ないという人なら非常に有力なサイズです。これ以上小さくしてもしょうがないですし。
チェックは、同様に考えたボタンがある頻度でブラフしてくれることを期待してのプレイですね。こういうボードでのブラフ頻度が完全にゼロなら、十分ありえる選択肢でしょう。
その人のレンジや普段のプレイに応じて、1500点か500点が望ましく(選択肢に無いだけで、勿論1000点もありですね)、チェックはその次。このボードでオーバーベットは一番バランスが取れていないプレイだと思います。