有料記事にするか迷いましたが、オフィシャルブログに投稿します。
きっとこのことは時代が変わっても変化しないはずだと自分は思うので。
多くの人が誤解しているのは、ビッグスタックの活かし方です。
残り9人。スタックが少ない方から
10bb、12bb、15bb、20bb、32bb、35bb、38bb、45bb、80bb(自分)となったとしましょう。また、賞金分布は一般的なトーナメントの分布だとします。
1、オールインになってもこちらは飛ばず相手は飛ぶので積極的に攻める
2、ショートスタックにはプレッシャーをかけていく
3、ショートのオールインは負けてもそこまで痛くないし、勝ったら人数減らせるので積極的にコールする
こんな感じでしょうか。しかし、この中でしっかりと正しいのは一つしかありません。それはどれでしょう?
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
それは、1だけです。
まあ、2はそこまで大きくズレてもないけど、という感じで、3は完全に誤りです。
解説していきます。
まず、自分は80bbを持っていて、対ショートスタックに対してはバブルファクターは大きくありません。
https://kihara-poker.hatenablog.com/entry/2018/03/20/150007
一般的なアベレージ持ちのファイナルテーブルは1.5とかで、ショートはもうちょっと高め、チップリはショート相手なら1.1とか1.2でしょう。
ICMは
https://gyazo.com/a1d3a80aade74f283497e132b8d6c658
ボタンから10bbがオールインして、SBが降りて、自分がチップリのBB。
ボタンのプッシュは35%。それに対してBBでは29%ほどコールするように言います。
まず、これより広くコールすると思った人、完全な間違いなので気をつけましょう。
9人から8人になると、確定する賞金は増えます。
しかし、チップリの立場なら、そもそも9位で終わる可能性は殆ど無いですよね。それならば、飛ばして8人にするメリットは小さいのです。
一方、他のショートスタックは、誰かが飛んで賞金が上がるとめっちゃ嬉しいですよね。そう、飛んで嬉しいのは他のプレーヤーで、飛ばすということは他のプレーヤーのバブルファクターを小さくすることになるのです。
また、実際のプッシュは、そういう飛ばすコールをしてくるビッグスタックがいるため、ナッシュが言うレンジよりタイトである可能性が高いです。するとなおさら固くコールするべきなのです。
自分がBBなら、ここから2つ3つタイトにコールします。
そう、チップリの立場からすると、ショートスタックには生きていて欲しいのです!勿論、強いハンドが入ったらコールしますが。
ショートが生きていると、20bbくらいの人はリスチールに行きづらくなります。強いハンドを持たれていた時のリスクが大きくなるからです。
そうやって、広く小さくスチールに行くのです。
ショートスタックは、バブルファクターのためにBBをディフェンスするのも難しいです。高いリスクを取らないといけないですから。
ビッグスタックは、じわじわと飛ばさずにチップを増やすのが理想なのです。そうすると、どんどんスチールが通りやすくなります。
A5oでミニレイズでスチールして、12bbにオールインを返されても、フォールドして良いでしょう。際どかったら全部降りるのです。
勿論、そうプレイすることがバレてたら多少は良くないです。しかし、実際わからない上に、本当に強いハンドを持っていたら当然コールするので構わないです。
10bb持ちのショートスタックは、どこかで勝負をかけないと、どうせ7位以下で終わってしまいます。なので、見た目よりは勝負をかけないといけないのです。それをいじめすぎるよりは、10bbくらいでキープしてもらって、こちらは30bbから45bb持ちのミドルスタックからチップを貰うというイメージでいると良いです。
そう、チップリが真にいじめるべきなのは、ミドルスタックなのです。
ミドルスタックが2bbにオープンして、チップリで5.5bbに3ベット。ミドルスタックは相当ハンドが強くないと降りざるを得ません。見た目よりずっと小さなリスクでスタックを増やせるのは、実は対ミドルスタックなのです。
バックギャモン界の某社長が好きな言葉ですが、
「真綿でじわじわ首を絞める」
この言葉こそが、チップリでファイナルテーブルに入った時にピッタリ目指すべきプレイなのです。