以前は3ベットに対してOOPからコールしてプレーするのは悪手という風潮がありました。なので、3ベットに対しては4ベットかフォールドすべき、と。
4ベットに対してもコールするのは悪手だと思われていました。
コールするのは悪手と思われていたので、2bbのレイズに対してIPから4.2bbくらいの小さな3ベットでも十分なサイズだったのです。だってコールされないんだから。
それに対して、9bbくらいの4ベットを返したとします。
5ベットは16bbくらい。
すると、50bbが6ベットオールインになるのです。
一時期ブラフ6ベットオールインとかがアチコチであったのはこういう風潮があったからです。
また、ブラインドからも、2.5倍程度の3ベットがスタンダードでした。
これは同時に、25bb持ち同士なら、3ベットオールインするなんてあり得ない(=フィッシュプレー)と思われていたのです。刻んだほうが得なのに、刻まないのは、フロップ以降のプレーに自信がないからだ、と。
しかし、今はそういう小さい3ベットに対してはガンガンコールをしてフロップ以降のプレーをしていきます。どんなにフロップ以降のプレーに自信があっても、そもそもの3ベットの時点で良いオッズを与えてしまっていてそこで損をしてる分をプレーで取り返すのは無理だと言う感じです。
レイズに対して、30から50bbのスタックの時は、今ではIPから2.7倍から3倍、OOPでは3倍から4倍が主流です。
仮に2.5bbのレイズに対して、ボタンから7bbに3ベットしたとします。
相手に25bbのオールインをされた場合の必要勝率は
18÷(25+25+1.5+1)=38.9%
まあ、ブラフ3ベットだった場合はコミットしておらず、降りることが正当化されます。しかし、それなりにまともなハンドでの3ベットだったら、30%くらいの勝率があります。仮に勝率30%のハンドでコールした場合、
(25+25+1.5+1)×0.3=15.75bbが返ってくるので、
18-15.75=2.25bbしか損していないのです。
相手が33やA5sやKQでもブラフ4ベットオールインをしてくるのだとすると、その4ベットオールインはかなり最強のオールインに近くなってしまうのです。
それなら、ある程度以上まともなハンドで3ベットするなら、2.25bbくらい損する可能性はあっても、3ベットを単にコールされる恐れも減ってブラフ4ベットを防ぐ意味合いでも、25bbを単に3ベットオールインしてもいいじゃないか、というのが最近の考え方なのです。