木原直哉オフィシャルブログ

プロポーカープレーヤー、木原直哉が、思ったことを書いていきます。道場やってます。https://lounge.dmm.com/detail/308/

ポーカープロの税金と確定申告、経費

ポーカープロは税金をどうしているのか?

経費としてどこまで認められるのか?

 

という疑問がツイッターにあって、それについて全部申告している自分が税理士の先生と色々話した感じと、実際どうやっているのかを書きたいと思います。

 

http://kihara-poker.hatenablog.com/entry/2018/07/10/153836

 

こちらは以前に書いた税金の話です。

今回の記事は、ポーカープロ限定の話だと思って下さい。

 

・ポーカープロは税金をどうしているのか

これ、9割以上のポーカープロが払ってないと思います。

自分はライブキャッシュゲームも含めて払ってますが。

で、払うとした場合どうやって申告するのか。本来は

「参加したポットごとに収支をつける」

のが正しいやり方ですが、こんなの実際無理すぎます。

なので、簡易的な方法として

「毎日、いくら増えた減った」

を帳簿に付けます。自分はグーグルシートを使っていて、それを税理士の先生と共有することでいちいち送らなくて良い状態にしてます。

収支はドルでつけますが、申告は円に換算しないといけません。

その処理は完全に任せているのですが、月間の平均的な為替レートを、月間のトータルの収支にかけて円の収支を出しているようです。

これに文句を言われたことは無いので、まあ認めてもらえているということでしょう。

 

それの他の収入も合算します。自分の場合はポーカーの収支以外にも、本の印税、メディア出演、講演やゲスト、道場、今年からNote記事。それらも申告します。

 

そして、一番むずかしいのは、経費です。

どこまで経費で落とせるんだろう。

確実にOKなのは

「海外のホテル代」

「海外に行く交通費、現地での交通費」

「トーナメントの負け分」

「1日単位での負け分」

です。これらが確実に経費になるのは事業所得だからですね。プロじゃない場合、一時所得で申告することになるので、負け分は経費に出来ません。まあ、獲得賞金が半分として計算できるので、経費として落とせなくてもずっと有利なのですが。

 

次に、自分は

「日本でのタクシー代」

「自宅の家賃光熱費の1/3」

を経費計上してます。

これらは、自分の場合ポーカーのプレイ以外もそれなりに仕事をしている感じなので落とせますが、そうじゃない場合は税務署から

「それって収入とどう関係があるの?」

と突っ込みが入った時にしっかり説明が出来るかどうか、です。

 

最後に経費にしていないのは

「海外での食事代」

「日本での会食代」

「被服費」

「パソコン代等」

です。海外の食事代は、カジノなので割高ですが、それでも仕事をしなくても食事はしないといけないから経費では落とせない、とのこと。

日本での会食代。これって落としてる弁護士の人とか殆どですが、ポーカープロの場合、会食がどう仕事につながるの?と聞かれて納得させる回答を出来るのでしょうか。

「プロ同士でプレイを議論する」

という建前でやってもいいかもだけど。

被服費。テレビに出る前に服を新調したりしますが、それくらいは落とせてもとは思うけどその後普段遣いで着るので落とすのは結構文句言われるかもしれないということで落としてません。

パソコン代等も、普段遣いでも使うので落としてないです。

 

勿論、これらも経費申請してもいいかもです。

そして、そこまで大きな金額になってなければスルーしてもらえる可能性も高いです。

しかし、相手に付け入るスキを与えます。

これらがどの程度経費になるのか。それを決めるのは納税者でも税理士でもなくて、ポーカーのことなんか何もわからない税務署の職員なのです。

ポーカーのことを知らない職員に、ソルバー解析用の高性能パソコンが必要と説明したとして、それを納得してもらえるでしょうか。

他の項目もそうです。決めるのはこちらではなくあちら。

それなりの知名度になって金額も大きかった場合、相手から申告漏れを指摘されたら、修正申告+追徴を支払うことになる可能性がそれなりにあります。さらに7年間はさかのぼって追徴課税をすることが向こうは出来るのです。追徴の場合は1.5倍プラス延滞利息が取られます。

また、それは不当だと言うのなら裁判を起こせばもしかしたらOKかもしれませんが、それはかかる費用と時間が莫大で、実際割に合いません。

まあ、裁判は避けたいのは向こうも同じなので、そこはどこまで交渉するか、ですが。こっちがどこまでも裁判して良いと思うのなら、かなり有利な交渉は出来ますが、あまりにやりすぎると本当に裁判に突入しちゃいます。

 

ちなみに、自分は2013年に税務調査が入ってます。普通は調査が入ると、何らかの手土産(何らかの深刻ミスを認めてお金を払う)を持たせて返すのですが、自分の場合は優秀な先生が戦ってくれて、一切手土産なしで調査終了してます。

 

 

結局、経費の範囲は割と自由に出来るとは言え、指摘された時、特に税務調査が入った時(相手はこちらからできる限りお金を取っていこうという気持ちでやってきます。さらに権力も向こうのほうが上です)、相手を納得させる申告をしているかどうか。

普通の自営業だと、相手も頑張ったところで取れる額は高が知れてます。

しかし、ポーカープロはどこかでガツンと取ることがあり得るわけです。その際に足元をすくわれないように注意しておく必要があるんじゃないかなと自分は思います。