フロップでのドローハンドの考え方
先月末、次男が産まれてバタバタしてて、ブログを更新する暇が全くありませんでした。なので、月末にも関わらず、今月初めてのエントリです。
掲示板で、以下の質問を受けました。
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Heroのハンドはスーテッド。フロップにおいて9アウツあるフラッシュドローとします。
フロップ時点でのオッズは2と4の法則より36%とすると、フロップでベットされた場合には36%に見合うオッズならコールが肯定されるというような説明をよく受けます。
しかし、ターンで見れるカードは1枚。とするならば、2枚ドローできた場合のオッズの36%ではなく、1枚ドローした場合のオッズである18%を基準にアクションを考えるべきなのではないかと思いました。
この場合のオッズは36%と18%のどちら考え方は正しいのでしょうか。
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結構面白いかつ、数行で答えるのが難しい内容なので、ブログの記事にすることにします。
ザックリと回答すると、18%(20%)と見るのも36%と見るのもどちらも正しくないです。
1点目。
こちらがフロップでベットをコールした後、どんなカードが落ちてもターンで相手がベットしてくるとします。すると、こちらのドローはフロップ分しか考慮できません。
しかし、逆に言うと、20%を引けたとしても相手は必ず打ってくるわけです。
10ドルのポットに7ドルを打たれてコールしたとして、ポットは24ドル。
ターンでフラッシュ完成した場合、もちろん再逆転される可能性もあるとは言え、ここでレイズオールインしたら勝ちとすると、最低でも17ドルを追加でもらえるわけです。そうすると、7ドルの投資で41ドルを取りにいけるので、20%でもオッズに合います。
逆に相手がターンで必ずチェックしてくるとします。すると、こちらはリバーまで見れる前提でプレー出来ます。すると36%で良いわけです。
実際は、相手のターンのCB率はその中間で、ターンに落ちたカードによってプレーを変えるわけです。なので、20%と見るのも36%と見るのもどちらも正しくないのです。
2点目。
まず、9アウツで必ず勝てる(少なくても引いた時にフェイバリット)とします。すると、Aハイ(AハイボードならKハイ)フラドロのみです。その場合、Aを引いても勝てる可能性はそれなりに勝てる可能性はあるでしょう。そうすると、12アウツ弱あるのではないでしょうか。
そしてそもそも、仮に37Thhと落ちていて、A6hhと持っていると仮定すると、相手がKQ等で現状勝っている可能性すらあります。
逆に、ペア系での勝率が0ならば、それは相手はセットです。その場合、9アウツではなく8アウツです。ボードのペアになっていないカードのスートは死んでますから。
そう、相手のハンドが見えていれば○アウツとか言えるのですが、相手のハンドが見えてない状態では、9アウツとか言いようがないのです。
3点目。
フラドロを持っている時の勝ち方は完成させることだけではない、という事です。
質問では、プリフロップのアクションもポジションもスタックも相手のベットサイズも相手のフロップやターンのCB率も何も書かれていないのです。
仮に100bb持ちずつで相手がボタンから3bbにレイズ、こちらがBBでコール。
相手のフロップCB率が80%を超えるような状態で、相手がボードが37Thh、こちらのハンドがA6hhだったとしたら、引いたら勝てると考えずに、レイズして相手が降りたら勝てるわけです。
また、相手がSBからレイズで、こちらがBBからK8hhでコールして37Thhだったら、こちらは相手のCBをレイズしてもいいし、コールしてターンのカードと相手のアクションを見てプレーを決めてもいいのです。
ポーカーはハンドを作るゲームではなく、ブラフとバリューを混ぜ合わせたアクションによって稼ぐ、投資のゲームなのです。
最後に、自分の感覚ですが、NLHEにおいて、スーテッドハンドでフロップでフラドロになった場合、HUならその他の要素を考えるとほとんどの場合、事実上のフェイバリットだと思います。なので、フロップのフラドロはポジションやスタックがどんな状況でも大体、「最低でもコール」だと思います。