AI開発戦争の行く末
こちらの五月さんの記事を読んで自分なりに思ったこと。
この手の話は、将棋AIの開発とすごく話がリンクしてると思うんですよね。
将来的な人工知能というのは、ゲームという狭い世界における人間とAIの差、と同じ感じでどんどん差が開いていくのは間違いないでしょう。
では、どのAIが勝つのか。
それは、人間と将棋AIとの関係を見ることで、将来を予測できると自分は思うのです。
先に結論を書くと
「一番強いと思われるAIが使われるAIとして君臨するわけではない」
という事なんじゃないかなと思います。
geminiにしてもchatGPTにしても、今の段階だったら人間にアップグレードされた感覚はあるかもしれませんが、2,3年経ったら、もうはるかに人間の能力を超越して、そこから性能が上がっても人間的には全く違いが分からない世界に入っていくのだと思います。
将棋AIはどんどん進歩して行っており、2025年の将棋AIは2022年の将棋AIより強いのでしょうが、人間にはそれを判断するすべがもうないのです。
そして、将棋AI同士の対戦である、GWのコンピュータ将棋選手権も、人間に追いつき追い越した頃の方が外野にもニュースとして流れていたけど、今は当時よりはるかに高いレベルで戦っているにも関わらず、世間的な関心はかなり失われたと思うのです。
同様に、今はgemini3とチャットGPT5.1はどっちが良い悪いと話題になってますが、それは自分の感覚だと2010年から2015年の将棋AIの論争に近いものを感じるのですよね。まだレベルが人間のトップに近いため、関心を持って差を見られるし、人間もまだ評価しえるのです。
では将棋AIでいうところの2018年以降相当までこれらのAIのレベルが上がったら?
将棋AIは直接対戦させることで、どっちが強いということをいう事が出来ます。しかし、こういう人工知能だったら、どっちが強いかを評価するすべを持たないです。
今の段階では、相手よりも優秀なAIを作るんだという戦いをしている段階ですが、その段階は近い将来に終了し、
「AIはgeminiでもChatGPTでもどっちでも良くない?」
という時代が来るんじゃないでしょうか。
そういう時代になったら、人間はどのAIを使うのか。
それを将棋AIで考えてみましょう。
強くなりたいと思う将棋ファンやプロ、プロの卵がいたとして、その人はどのAIを使うのか。
「強さは、トップの方だったら割とどれでも一緒だよね」
という評価になると思いませんか?
その時に、どれを使うかという決め手は、
・導入までのハードルの低さ
・周囲(主に先輩)がどれを使っているか
・使ったときの便利さ(機能)
・既存の環境との相性
・解析の軽さ/速度
ここら辺が決め手になるんじゃないかと思います。
つまり、そのレベルになったら、もう誰もAI自体の能力差はどうでもいいという段階に到達するはずです。
課金だって、今はより良いAIを使うための高額な課金があるけど、一番優秀と言われるAIじゃなくたって、1段階レベルは低いかもしれないけど無料というAIがあったら、それで十分じゃないかという結論になると思います。
ここから先で何が使われるAIになるかという視点で重要になるのは、AIの優秀さの戦いではなく
・人間同士は何を使ってコミュニケーションを取っているか
・既存の環境と相性がいいのはどのAIか
・価格
なんじゃないでしょうか。
そうなると、gmailを使っている人はgeminiを使うし、outlookを使っている人はchatGPTを使う。
検索でグーグルを使う人はgeminiを使うし、オフィスを使っている人はchatGPTを使う。
そもそも、AI時代ではグーグル検索すら古くなるかもしれないし、オフィスも使われなくなるかもしれない。
すると、将来的により勝つのは、Xや、インスタ/FBを持つメタかもしれない。日本ではLineを持つソフトバンクかもしれない。そういえばアメリカで一番使われているWhatsappを持っているのもメタですね。
そして、そういう次元に到達すると、今度は巨額の資金を投資してAIをより優秀にさせようという流れは沈んでいくんじゃないか。そこで戦って勝ったところでお金にならないので。
すると、AI戦争は次第に縮小していき、半導体への現在の過剰投資が設備投資の課題になり、減価償却として数年後に負担として残る。
そんな未来を想像したりしてしまうのです。
もちろんこれが確実に起こる保証はないです。
ただ、ゲームの世界は現実の世界の縮図だと自分は思うのです。そして、縮図であるからこそ10年20年先を先取りしているのではないでしょうか。
当たるか外れるか分からないですが、現時点での自分のAI戦争の将来をこう予測して見てます。皆さんの参考になればと思います。