インプライドオッズについて、の記事で、以下のようなコメントを頂きました。
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木原さん、WSOPのエピソードなど興味深い投稿をありがとうございます。楽しく読ませていただいています。 ところで、私はオンライン、アミューズどちらもプレイしているしがないポーカープレイヤーですが、今回のエントリを読んでいて、書かれた通りにプレイすることはむしろレアケースではないかと思ってコメントいたします。 まず、最初のケースですが、K83rのフロップで22を持っているとき、自分はフローティング狙いでコールすると思います。超ドライなフロップなのでオリジナルレイザーは何を持っていてもCBを打ってくるため、22で勝っている可能性も十分にあるというのが理由です。ターンのJは少し嫌なカードですのでベットされたらフォールドすると思いますが、もしローカードならフローティングの初志貫徹でブラフレイズをすると思います。 続いてセットを引いたK82rの場合ですが、これもドライボードでまくられたり相手のアクションを殺してしまったりするカードがないので、フロップはコールし、ターンでレイズまたはベットのラインを取ると思います。 いかがでしょうか。もし、何か間違っているところがありましたら、ご指摘いただければ大変幸いです。
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しがないプレーヤーと謙遜されてますが、コメントを読む限りかなり強い方だと思われます。
そう、22でプリフロップをボタンからコールしてフロップがK83rのようなフロップになった場合は、コメントを頂いたようにプレーするのが自然なのです。
K82rの場合は、それとバランスを取ってスロープレーしたりします。
また、K83とK82のどちらでも、フロップで2.6倍程度にレイズするのも有力です。
いずれの場合でも、22というハンドをセットを引いた時のインプライドオッズが・・・というような概念でプレーしているわけではないというのが分かるかと思います。では、どういう考え方なのかというと、22というハンドの勝率がそれなりに高いことを利用しているのです。
COの参加レンジが30%だとしましょう。33からAAまでのペアを持たれているのは0.45%×12=5.4%
つまり、5.4%に対して勝率20%、残りの25%に対して勝率50%。トータルで45%ほどの勝率があるのです。3bbの投資で7.5bbのポットに参加することを考えた場合、単純に勝率が足りているのでオッズコール、という感覚に近いのです。
また、フロップ以降のプレーによっては44や55を降ろせるかも知れないし、ブラフをして捕まるかも知れない。セットでがっつり取れるときもあるかも知れないし、相手に降ろされてしまうかも知れない。
プリフロップの段階からみたインプライドオッズはプラスかマイナスか分かりません。しかし、少なくてもポジションを手にしてプレーできるのは間違いないので、ここで相手のベット率や相手から見たこちらのイメージなどを考えながらプレーしたとすると、十分戦えるでしょう。まさにポーカーですね!
つまり、22の価値は、HUにおける勝率の高さに依るのです!
しかし、難点があります。ブラインドが降りると分かっていれば確かにコールは損にならないのですが、ブラインドに3ベットされるとほとんど降りるしか選択肢が無くなってしまうという点です・・・
では、そもそも勝率の高さを生かしてプレーするのであれば、最初から3ベットで入ったらどうでしょう。いずれにせよ戦うことになるのであれば、プリフロップから戦おうという感じですね。これが22をプレーする一番スタンダードなプレーじゃないかなと思います。
ただし、3ベットを多くすると、相手に対応されて4ベットされることも増えるでしょう。そうなったら今度は3ベットをモンスターハンド側に寄せてプレーしていきます。
まさにポーカーですね!
また、プリフロップで単にフォールドするのも有力です。
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22のようなスモールペアはとにかく扱いが難しいのです。
相手がヒットしていれば絶望の9%、ヒットしていなければ75%。
セットになったときだけ大きくプレーしよう、という「セットマイン」の考え方は、勝率75%のハンドを降ろされ続けるのが痛すぎるため、戦略として古く、トータルでは全然利益的ではないのです。それならば単に降りる方が自分としてはおすすめです。