MTTでは、以前は11から12bb前後がオープンオールインをするかミニレイズをするかのボーダーラインでした。
しかし、前回の記事にあるように、ショートスタックでのミニレイズに対しては、広くコールしてフロップをプレーするのが有力ということがみんなの共通認識になりつつあります。
つまり、ショートスタックは、ギリギリコミットしないつもりでミニレイズしても、今度はコールされてしまうようになったのです。しかも相手の方がスタックがある場合は、小さなリスクでオッズの良いポットをプレーされてしまうのです。
かと言って、12bbから2.5bbにオープンしたら、オールインに対してオッズコールせざるを得ない状態、つまりコミットしてしまいます。
なので、最近は13bbから15bbくらいがオープンオールインのボーダーになりつつあります。
ボーダーなので、参加するハンドだったら15bbでいきなりオールインしても問題ないわけです。最近結構プレーが変わったと感じるのは、15bbから20bbくらいのスタックの時です。すべてのハンドで普通に刻むのはもちろん問題ないのですが、22から55くらいまでのスモールペアやKQ、KJsのようなハンドは、相手の3ベットオールインに対してコールするかどうか非常にきわどい状況になります。
コールするかどうかが非常にきわどいのだったら最初からオールインしちゃえ!と言うのが最近の考え方です。
多少ハンドレンジはバレます。しかし、メリットも非常に大きい。まずコールしてフロップを見るプレーを防ぐことが出来る。また、A7oのようなハンドから3ベットオールインされるのを防ぐ事ができる。バレたところで、フロップ以降を戦うわけじゃないからそこまで問題じゃない。
一方、15から20bbで2.5bbにオープンするのは、AJ+、77+のような、弱いリスチオールインをドミネイトしている可能性があるハンドに加えて、3ベットオールインには躊躇なく降りることが出来るようなJToとかK8sとかを入れるのです。
このミニレイズレンジは非常に手強く、レンジの一部が抜けてる(オールイン側に回ってるハンドが出てこない)ことが相手に完全に分かったとしても、非常にバランスが取れているのです。
こういう理由で、以前は15bb+をいきなりオールインしたらフィッシじゃないかと思う人が多かったのですが、今では非常にスタンダードなプレーになってきているのです。