プロポーカーとポーカープロ
自分の肩書ですが、
「プロポーカープレーヤー」
もしくは
「ポーカープロ」
のどちらかで通してます。本でもツイッターでもブログでもその他すべて。
しかし、色々な依頼で、本当に半分くらいは
「プロポーカー」
という肩書になって来ます。
プロポーカーの木原
という表現がおかしいと言うのは何故か。英語で考えたら良いのですが、「の」というのはこの場合、イコールだと思ってもらえたら良いです。
すると、「木原=ポーカー」
となるのです。
いや、自分はポーカーというゲームじゃないですし・・・
ポーカープロの木原
という表現だと、「木原=プロ」
となります。プロと言うのは専門家の略称なので、論理的に正しいです。
同様に
プロポーカープレーヤーの木原
だと、「木原=プレーヤー」
となります。これもそうですよね。
よく考えると、
「プロ音楽の○○さん」とは言わないですよね。
そういう言い方をするならプロ音楽家の○○さんとか、もっと具体的にピアニストとかバイオリニストとか言います。
では何故そういう誤用が産まれるのか。
それは、「プロ野球」の影響だと自分は思ってます。
プロ野球選手を
「プロ野球の○○さん」
と呼ぶのは、日本電信電話に勤めている人を
「NTTの○○さん」
と呼ぶようなものです。つまり、「プロ野球」と言った場合は、野球のプロと言う意味ではなく、日本野球機構に所属している、という意味合いになるのです。
(念の為。プロ野球には12球団ありますし、各々の選手はそれぞれの球団に所属していてそこから給料を貰ってますが、それはいわば会社の部署のようなもので、大きく考えるとプロ野球選手は全員NPB所属です。ですからドラフトの際に選手は所属先を選ぶことが出来ないのです)
もし、野球のプロプレーヤーの肩書を「プロ野球」と一般的に指すのであれば、
と言って良いわけですが、それって一般的な感覚からするとめちゃくちゃ失礼に当たりますよね。ダルビッシュ選手はメジャーリーグ、MLBに所属していて、日本野球機構には所属していないわけですから。
まとめると、
プロ野球の○○、と言うのは、NTTの○○、というのと同じで、肩書ではなく所属先を指している言葉なのです。
しかし、プロ野球の○○という言い方が浸透しすぎて、あたかも肩書であるかのように使ってしまう人が増え、「野球」の部分を別の競技(自分の場合はポーカー)に無思考に置き換えてしまって使っているのが現状だと思います。
また、一般的に
「木原プロ」
というような使い方をした場合、プロと言う言葉は敬称にあたります。
○○さん、○○先生、○○九段、というのと同様に、○○プロというのはあらゆるプロ選手一般に使える敬称です。
因みに、自分を呼んでくれる場合、敬称としては
「木原さん」
と呼んで貰えると一番自然で自分は好きです。
「肩書」なのか「所属」なのか「敬称」なのか。おなじような「プロ」という言葉が入ってても結構違う意味合いになるので、意識して使い分けるようにすると良いと思います。