木原直哉オフィシャルブログ

プロポーカープレーヤー、木原直哉が、思ったことを書いていきます。道場やってます。https://lounge.dmm.com/detail/308/

某国が交渉上手な理由

あまり政治的なことを言うアカウントじゃないのですが季節的にたまには。

 

最近、某国が非常に交渉巧者だなとすごく感じます。

ブレインが良いのか、黒電話氏自体が上手いのか。

 

でも思ったのです。交渉に失敗しても自分の地位とか立場に全く影響が無い場合、交渉を非常に上手にやりやすいんだと思うのです。

交渉も不確定不完全情報ゲームです。ポーカーと一緒ですね。

自分がベットしているお金が資産に比べて十分に小さい場合、人間はリラックスしてゲームを出来ます。そしてその結果、正しいプレーをすることが出来ます。

一方、自分のゲームが資産に比べて結構大きい時、本来の能力的には出来るはずの正しい判断ができなくなってしまいがちです。

しかも、某国のトップが心配することと言えば、戦争がともなうかどうかは別として外圧で強制的に政権交代させられるかどうかしかないけど、よほどのことが無ければ戦争までするようなモチベーションが他の国に無いことも見抜いてるのですね。

ポーカーと将棋で例えると、「と金」だらけのショートスタック、という感じでしょうか。コールして勝っても相手の利益にあまりならないやつ。

で、やりすぎない程度に自重しながら、オールインしていく感じ。それはプレーしやすいですよね。

 

一方で隣の国は、トップは不出来な内容だったら退任後なんだかんだとイチャモンをつけられてすぐに逮捕される国。なんとか上手く話をまとめたりしないと自分が逮捕されたり命のリスクがリアルにある。そんな状態で不完全情報ゲームをしてるわけです。

10万ドルしか資産がないのに、200-400PLOゲームを4万ドル出しでプレーするようなものですね。しかも途中で抜けることは許されない。

ポーカーの場合、人間はこういう時にどうなるかと言うと、まずは非常に慎重にプレーします。しかし、ある程度負けたタイミングで、どこかで突然プツンと糸が切れて、暴発します。そういうプレーヤーを少しは見てきました。

しかも、本当に強いプレーヤーならそんなゲームに最初から参加しないですよね。もっと堅実に勝てる道を選びます。そういう場に立つということ自体が、人生大逆転をかけた勝負ですから。

なので、とある国は、本当に優秀な人がトップに立つことは無く、人生の逆転をかけたそこまで優秀ではない人が、失敗したらひどい目に合うことが分かった上で不完全情報ゲームをしている。相当運が良くないと勝てる勝負ではないです。

 

そうやって事情を見ていると、なんか可哀想な気もしてきます・・・