木原直哉オフィシャルブログ

プロポーカープレーヤー、木原直哉が、思ったことを書いていきます。道場やってます。https://lounge.dmm.com/detail/308/

AK、フロップ37Qとフォールドエクイティー

https://note.mu/nekochan0214/n/na9b3dfdbf68e

↑は有料記事ですが、100円ですし、非常にためになるので払う価値ありです。

分量もかなり多いし、ためになることがたくさん書かれています。

 

http://kihara-poker.hatenablog.com/entry/2019/02/01/122602

 

今回の記事は、3部連載の2つ目の予定ですが、この連載を書こうと思ったきっかけは先の記事ですね。で、途中にある

「バリューにもブラフにもならない時はチェック、というのは誤りだ」(意訳)

という説明があり(上のレベルを目指すのであれば全くもって正しい)、ただそれについての説明がしっかりされてなかったし、そこをもっと算数的な記事にして書いてみようかなと思いました。

 

 

*ちなみに自分は、初心者が強くなる仮定で、自分のベットがバリューベットなのかブラフなのかを意識すべきというのは正しいと思ってます。特にリバーでは。その上で、それがしっかり出来た後の話が、先の有料記事の内容であると思いますので、バリューにもブラフにもならないベットをしないと言うのは、100%誤りだとは思わないです。

 

 

 

AKで2.75bbにオープン。BBがコール。

フロップ37Qr (ポット6bb)

 

相手チェック。ここでスタンダードなベットサイズの4bbを打つべきか否か。

ところで、ペアじゃない2枚のカードがフロップでペアになる確率はざっくり33%(3分の1)です。また、2オーバーカードがターンかリバーでペアになる確率はざっくり25%(4分の1)です。

ここで、めちゃくちゃ強い仮定を入れてみましょう。

 

「相手は2枚の別々なカードでプリフロップで参加している。ペアが出来ていればベットに対してコール、ペアが出来ていなければフォールドする。ターン以降のベットは一切なし。こちらはペアが出来ていないハンドに対しては75%、ペアが出来ているハンドに対しては25%の勝率がある」

 

つまり、フロップでベットしたら、こちらより弱いハンドはすべて降ろし、こちらより強いハンドはすべてコールする、という仮定です。

また、ドミネイトを考慮してません。これはAKでベットをする側にとって有利条件ですが、実際はAT等でブラフキャッチもするはずなので、そこはチャラとします。

 

 

ここで、チェックで回った際のこちらのエクイティーを考えてみましょう。

それは、勝率が、1/3で25%で、2/3で75%なので、

175/3=58.3%

エクイティー

175/3×0.01×6=3.5bb。

 

もしここで、4bbのベットをしたとします。

2/3で即6bbのポットを獲得します。

1/3ではコールされて、14bbのポットに25%の勝率で入ることになります。追加で4bb投資しているので、14×0.25-4=-0.5bb

つまり、コールされたら-0.5bbですね。

 

で、4bbをベットする際のエクイティー

2/3×6+1/3×(-0.5)=3.83bb

 

そう、上のハンドにコールされて、下のハンドは降ろしてしまう、という条件を入れても、ベットが優位になるんです。

 

それは、2/3の場合におけるフォールドエクイティーが思っている以上に大きいんです。6bbのポットで、トータルで

2/3×6bb×25%=1bb

ものFEがあるのです。

一方、ベットのリスクとしては

1/3×(4bbー8bb×25%)=0.67bbなのですね。

多くの人が思う以上に、FEが大きく、ベットのリスクが小さいのです。

 

 

この分析と色々思うことを、次回の記事にしようと思います。