木原直哉オフィシャルブログ

プロポーカープレーヤー、木原直哉が、思ったことを書いていきます。道場やってます。https://lounge.dmm.com/detail/308/

プロが安いトーナメントにレイトレジストする理由

kihara-poker.hatenablog.com

一昨日の記事、ライブトーナメントのレイトレジスト、に関連して。

まず、コメントいただきました。

「プロが高くないイベントにレイトレジストしてるのはなぜか?」

という質問ですね。確かに気になるところかもです。

これはいくつか理由があります。

 

1、タイトルが欲しい。

WSOPなどは、1000ドルや1500ドルのイベントはたくさんあります。決して安いイベントではないですが、記事で書いたようなプロからしたら安いイベントです。しかし、優勝した時にもらえる賞金は魅力的で、さらにブレスレットの名誉の価値は非常に大きい。なので、レイトレジストしてショートスタックからガンガンぶつけて、増えたら真剣にやろう、という感じです。

 

2、トーナメントが楽しい。

自分もそうですが、トーナメントはキャッシュゲームより楽しいのです。キャッシュゲームは同じブラインドで淡々と繰り返されますが、トーナメントはブラインドが変わったり、入賞などで状況が変わったり、メンバーが変わったりします。なので飽きない。楽しいから出たい。でもやっぱり期待値的にはキャッシュゲームのほうが良い。そういう時はレイトレジストします。

 

3、キャッシュゲームに飽きた。もしくは長い時間出て集中力が途切れてきた。

長い時間打ってると疲れてきます。ディープなキャッシュゲームを打ってると、一つのミスが大きな損失に繋がります。しかし、そこまで高くないトーナメントならミスをしても大した金額じゃないし、ショートスタックなのでそもそも大きなミスプレーもしづらいです。

 

4、利確する時の言い訳。もしくは暇つぶし。

高いキャッシュゲームを打ってて、スタックがすごく増えたとします。増えた金額の一部をポケットに入れる、ということは認められてません。なので、打ち続けるにはかなりディープなスタックで打ち続ける必要があります。その時に、左に上手くてアグレッシブな人が座っていたら、非常に面倒です。かといって、抜けてすぐ復帰することも出来ないですし、上のレートでたくさん勝って下のレートに移動というのは多くの人はだるいと思います。

そこで、もしトーナメントがあるのなら、そのレイトレジストに合わせて利確して、トーナメントに行ったりするのです。増え過ぎたから利確したい、と周りのレギュラーに思われるんじゃないかと嫌がる人も、トーナメントならうまい言い訳になりますw

また、トーナメントに出て飛んだら、ある程度以上の時間が経っていれば、また同じテーブルに戻って来ることも可能です。スタックが増えたという理由で抜けて、また同じ日に戻って来るのはかっこ悪いけど、トーナメントに出て飛んだのならしょうがないですからねw

 

5、テーブルが渋くなった。もしくは割れた。

高いキャッシュゲームを打ってて、美味しいプレーヤーがやめてしまってテーブルが厳しくなったとします。そこでテーブルを抜けたとします。そのまま帰ってもいいけど、トーナメント自体もキャッシュゲームほどではないとは言え期待値はプラスなので、とりあえずトーナメントを打ってから帰るか、となるのです。デイ2に進出したら、それはその時に真剣に打てばいいんです。

 

 

そして多くの場合は、これらの5個の理由の複合ですね。実際、一個だけしか理由が無いということはないです。

ちょっとだけコメント返しして、新たな記事を書こうかと思ったら、思った以上に一つのエントリとして成立するくらいの分量になってしまいましたw