木原直哉オフィシャルブログ

プロポーカープレーヤー、木原直哉が、思ったことを書いていきます。道場やってます。https://lounge.dmm.com/detail/308/

実践的最強のオールイン例:PLO編

 

100bb持ちのPLOキャッシュゲーム。便宜的にレークは考えません(レークがあっても全く一緒です、今回の話は)。

HJでAsQhJh4sが来ました。強いハンドですので、3.5bbにポットレイズ。すると、比較的タイトで3ベットも少なめ、フロップ以降もブラフが少なめのボタンがコール。ブラインドは両方とも降りてヘッズアップです。

 

フロップはQdJc6h (7.5bb)

 

トップ2ペアです。ここでポットベット、7.5bb。

すると、ポットレイズされました。メイク30bb。

これをコールすると、66.5bb残り、ポットは67.5bbです。

QQ,JJ相手だと絶望的。相手はタイトなので、66を持っている可能性は低そう。しかし、こちらがQJと持っているため、QQもJJも1通りずつしか存在しません。ストレートドローもたくさんあるし、QJのセイムハンドも多そう。ここはオールイン!!!

 

とプレーする人、多いんじゃないでしょうか。

 

 

 

gyazo.com

 

ここでの勝率はこの通り。

タイトな相手がフロップでレイズするくらい良いハンド(でもスートはちょっと悪くしてあります)を想定すると、ストレートドローが9までなら有利、ストレートドローが8までなら不利です。

どちらにしても、すごく有利だったり、すごく不利だったりすることは無いのです。

ではどのようにプレーするのが良いでしょうか。

昨日の記事

kihara-poker.hatenablog.com

の後半部分を読み直すと答えはおのずと分かってくるかと思います。

自力で考えたい人の目にすぐ入らないように、答えは↓に。

 

ここでは、フロップでコールします。そして、A、K、T、9が落ちたらチェックフォールド、7、5、4、3、2が落ちたら先打ちオールイン。

QかJだったらチェックして相手に打たせるのが良いでしょう。もちろんコールです。

ターンのカードを見て、最強のオールインに近いオールインを打てるのはどっちなのかを考えると、それはこちら側なのです。

 

8と6だけ非常に難しいです。自分は、8hならオールイン、それ以外の8ならチェックフォールド(ドロー完成してなかったらチェックバックされる可能性が高いので)。

6は、怖いですが、自分はオールインします。やはり、相手がペア+ストレートドローのような形だった時の「最強のオールイン」を逃したくないです。

 

どうしても人間は、「ドローに引かせたくない」という感覚に陥ってしまいます。

しかし、昨日のエントリの

AdTd対8s7s フロップTh9s4s

のようなとても強いドローを相手にしていてこちらが勝率で不利な時は、相手の引き目が45枚中15枚と言うより、こちらが45枚中30枚のアウツを2枚連続で引かなければいけない、という感覚になるのです。枚数は非常に多いけど、バックドアドローを引くようなものなのですね。なのである意味こちらこそ、

「相手のドロー完成ではないカードを引きに行くバックドアドローハンド」

という感じなので、1枚引けた時に非常に有利になるので、そのタイミングでオールインと言うのはすごく自然なのです。

 

この感覚は非常に新しいし面白い感覚でもあると思います。